副業をして本業が疎かになるという考えは捨てて、本業と副業を両輪で回していくことを考えてみては

就業規則における副業規定の見直しが話題になることが多いですが、そもそも副業がNGになる理由として、本業が疎かになるという考えがあります。副業をすることで本業がブラッシュアップするという考えにシフトしてみてはいかがでしょうか。

副業をして本業が疎かになると言うが、副業はNGで趣味はOKな不思議さ

サラリーマンの場合、会社に副業をして良いかどうかを確認すると、本業が疎かになるから駄目だとか、本業で1人前になってから考えろと言われるということが想像できます。

疲れが出たり、時間を使うのは副業も趣味も同じ、本業の就業時間は本業に集中するのが当たり前

「副業をして本業が疎かになる」という表現自体は何となく違和感なく受け止めてしまうのですが、よくよく考えると不思議なことな気がします。副業の結果、本業が疎かになるというのは、本業の就業時間内に副業のことをしていたり、副業で疲れて本業の就業時間内に影響が出るということだと思います。

このことだけを言うと、趣味のことでも同様です。趣味が本業に影響を与えている人というのは少なからずいます。週前に趣味のスポーツをして週明けは疲れているという人もいます。もちろんこれもだめなことですが、禁止されることはありません。

また、就業時間内にしっかり仕事をしていれば、副業に時間が取られるというのはおかしな話です。もちろん終業時間外に自己啓発的に勉強をしたりするのは良いことですし、私自身、そのような取り組みで会社での評価を繋げたこともあるので大切なことだと思います。ですが、会社から何かを言われる必要はないと思います。

結局のところ、会社外の給与による社員間の収入格差を作りたくない(年功序列で横並びの収入を崩したくない)ということが大きいのではないかと思う

そもそも副業禁止というのは、会社外の給与による社員間の収入格差を作りたくないというのが大きかったのかなと想像したりします。年功序列や社歴、年齢などをベースとしたモデル賃金というのがかつてはありました。そのモデル賃金をベースとして、誰がいくらもらっているかということがある程度はっきりしていたわけです。で、そのモデル賃金から外れた人がいるというのはいろいろと不都合があったのだと思います。簡単に言うと上司より部下の方が収入が多いという状況を作りたくないということです。

すべての時間を会社のために使うという考えもあり、また、その環境と仕事があった

また、「24時間戦えますか。」というCMがあったようにすべての時間を会社のために使うという考えもありました。もし、仕事に使える時間があるのであれば、できる限り会社のために使うという考えです。

平たく言えば、副業のために時間を使うのであれば、本業のために時間を使えという考えです。そして、お金を稼ぎたい人にとっては、たくさん残業をして稼げる環境とそれだけの仕事があったとも言えます。

現在は、本業に使える時間は限られているからこそ、副業で収入を得ながら本業につなげていくべき

現在は、長時間残業などをすることはできない環境です。だからこそ稼ぎたい人は会社外で稼ぐ方法を見つけないといけません。本業のスキルアップ、レベルアップのために自己啓発的に勉強をするのも良いですが、スキルアップやレベルアップは仕事をすること(実践すること)が一番早いと思います。

副業は競業避止義務に違反しない副業で視野を広げる

副業をするうえで最もしてはいけないことが 競業避止義務に違反することです。前段で触れていませんでしたが、副業を禁止する理由の一つとして競業避止義務があります。要は本業に損失を与えてはいけないということです。

簡単な例でいうと、会社に発注するよりも会社に内緒で個人的に仕事を回してくれたら会社より安い金額で仕事をしますという形です。本来、会社に入るはずの仕事を奪うことになりますので、これは競業避止義務に違反します。というより背任や業務上横領に問われる可能性もあります。

副業をするのであれば、会社ではできないことをする方が問題にもなりくく、また視野を広げるという効果もあります。

副業でマイナスを発生させるのではなく、本業にプラスを発生させる

そもそも副業の影響でマイナスが発生するというのは、個人の力には上限があって、その配分を変えてしまうという考えだと思います。

そうではなく、副業をすることで個人の力の上限をあげることができれば本業にプラスになります。そう考えると難しいかもしれませんが、メーカーの人間が販売店でアルバイトすれば顧客の声を直接聞けるという効果が期待できると思います。