小規模事業者持続化補助金第20回の公募要領が公開
小規模事業者持続化補助金第20回の公募要領が公開されました。
SNSでは、
「これでは小規模事業者は補助金を使えない」
「国は小規模事業者を見捨てたのではないか」
という意見も見かけます。
確かに今回の変更は厳しく感じる部分もあります。しかし、中小企業診断士として補助金支援を行っている立場から見ると、単なる制度改悪というよりも、補助金本来の目的を明確にした変更だと感じています。
今回は第20回の主な変更点と、今後採択されるための考え方について解説します。
第20回の主な変更点
今回の変更点として特に重要なのは以下の2点です。
① 売上・売上総利益の増加要件が明文化
これまでも事業計画書の中では売上向上や利益向上の説明が求められていました。
しかし第20回では、
「補助事業終了後に売上高および売上総利益の増加が見込まれること」
がより明確に示されています。
つまり、
- ホームページを作る
- チラシを配布する
- SNS広告を出す
だけでは不十分です。
その取り組みによって、
- どのような顧客を獲得するのか
- 売上がどの程度増加するのか
- 利益がどの程度改善するのか
まで説明することが求められます。
② 広報費・ウェブサイト関連費の上限が30万円に
これも大きな変更です。
これまで持続化補助金では、
- ホームページ制作
- ECサイト構築
- チラシ制作
- Web広告
を中心とした申請が数多く見られました。
一方で、これらの費用は機械設備などと比較すると、
- 金額の妥当性が判断しにくい
- 実施内容が見えにくい
- 効果測定が難しい
という特徴があります。
その結果として、広報費やウェブサイト関連費について上限が設定されたと考えられます。
国は小規模事業者を見捨てたのか?
個人的にはそうは思いません。
むしろ、
「補助金は苦しい事業者を救済する制度ではない」
という考え方を改めて明確にしたのだと思います。
補助金はよく誤解されますが、本来は救済制度ではありません。
補助金の目的は、
- 新たな販路開拓
- 生産性向上
- 事業拡大
- 売上向上
- 利益向上
を支援することです。
その結果として、
- 雇用が生まれる
- 地域経済が活性化する
- 税収が増える
という効果が期待されています。
一方で、本当に資金繰りに苦しんでいる事業者向けの支援は、融資制度や保証制度が中心です。
補助金はあくまで「成長投資」のための制度であることを理解しておく必要があります。
今後採択されやすい事業計画とは
今回の変更を踏まえると、
「ホームページを作りたい」
「広告を出したい」
だけでは採択が難しくなる可能性があります。
重要なのは、
何を導入するのか
ではなく、
どうやって売上と利益を増やすのか
です。
例えば、
- 新しい機械設備を導入する
- 新サービスを開始する
- 新商品を販売する
その上で、
- チラシ
- ホームページ
- 看板
などを活用して販路開拓を行う。
このようなストーリーの方が補助事業としての説得力が高くなります。
まとめ
第20回の変更点を見る限り、持続化補助金はこれまで以上に「事業計画重視」の制度になったと言えます。
今回の変更は、
- 売上や利益につながるか
- 補助事業として妥当か
- 実態のある投資か
をより重視する方向への転換と考えられます。
補助金を活用する際は、
「何を買うか」
ではなく、
「どうやって利益を生み出すか」
という視点で事業計画を考えることが重要です。
当事務所では、小規模事業者持続化補助金をはじめ、ものづくり補助金、新事業進出補助金などの事業計画策定支援を行っています。
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