「0円起業」という言葉をよく見かけるようになった
最近はYouTubeやSNSで「0円起業」という言葉をよく見かけます。
AIやノーコードツール、SNSの普及によって、「知識や経験を売れば初期費用ゼロでも起業できる」と紹介されることも増えました。
実は、この考え方自体は新しいものではありません。
私の本棚には2014年発行の『0円起業』という書籍があります。つまり10年以上前から語られているテーマなのです。
もちろん現在はAIやSNSなど環境は大きく変わりました。
しかし、本質は昔から変わっていません。
- 知識を売る
- 経験を売る
- スキルを売る
- 人脈を活かす
こうした無形サービスを提供するという考え方です。
0円起業が難しい理由
では、本当に誰でも0円起業ができるのでしょうか。
私は簡単ではないと考えています。
理由はシンプルです。
「実績も信用もない人の知識を買う人は少ない」からです。
例えば、
「○○コンサルタントです」
と名乗っていても、
- どんな実績があるのか
- 本当に相談する価値があるのか
- 他の専門家との違いは何なのか
これが分からなければ、お金を払う側は不安になります。
また、自分では価値がある経験を持っていても、
- 売り方が分からない
- 顧客との接点がない
- 価格の付け方が分からない
という理由で、売上がまったく立たないケースも少なくありません。
つまり、
「初期費用0円」ではなく「売上0円」が続いてしまう
ことも珍しくないのです。
私自身も0円起業ではありませんでした
現在は中小企業診断士・行政書士として仕事をしています。
一見すると知識や経験を提供する仕事なので「0円起業」に見えるかもしれません。
しかし、最初からこの仕事をしていたわけではありません。
会社員時代、副業として物販からスタートしました。
給料から資金を出したくなかったため、土日に単発派遣のアルバイトへ行き、そのお金を仕入資金にしました。
ネット販売を始め、現金問屋から商品を仕入れたり、当時のネットオークションを活用したりしながら少しずつ事業を拡大していきました。
もちろん順調だったわけではありません。
広告費に何十万円も使って失敗したこともあります。
売れると思って仕入れた商品がまったく売れず、在庫になったこともあります。
つまり、
小さく始めましたが、事業を成長させるためにはリスクも取ってきた
ということです。
私が勧めたいのは「まず1円売ること」
だから私は、最初から0円起業を目指す必要はないと考えています。
それよりも、
まず1円でも売上を作ること
の方が重要です。
例えば、
- フリマアプリで商品を販売する
- ネットショップを始める
- 小さなサービスを販売する
など、方法はさまざまです。
重要なのは利益の大きさではありません。
「自分で売上を作る」という経験です。
売上を作ると「経営者の景色」が見えてくる
1円でも売上が立つと、会社員とは違う世界が見え始めます。
例えば、
- 帳簿を付ける
- 売上や利益を考える
- 集客方法を考える
- 商工会議所やよろず支援拠点へ相談する
- 創業セミナーへ参加する
こうした行動が自然と増えていきます。
その結果、
- 新しい人との出会い
- 経営に関する知識
- ビジネスアイデア
が増えていきます。
私自身も物販から始め、その後コワーキングスペース運営、Webサービス開発などさまざまな事業に取り組み、多くの経営者との出会いがありました。
その積み重ねが、現在の中小企業診断士・行政書士という仕事につながっています。
セカンドキャリア起業では「小さく始める」が正解
40代・50代のセカンドキャリア起業では、
固定費を抑えることは重要です。
店舗を借りない。
従業員を雇わない。
自宅やネットを活用する。
こうした工夫は大切です。
しかし、
リスクを一切取らないことと、
リスクを小さく管理しながら挑戦することは違います。
一定の投資をしながら、小さく検証を繰り返す。
これが現実的な起業の進め方だと考えています。
まとめ
「0円起業」という言葉だけを見ると魅力的に感じます。
しかし、本当に大切なのは、
0円で始めることではなく、1円でも売上を作ることです。
その経験によって経営者としての景色が変わり、人との出会いが増え、新たなチャンスが生まれます。
もしこれから起業を考えているのであれば、「0円起業」にこだわるよりも、小さくても売上を作る方法を考えてみてください。
その一歩が、将来の大きな事業につながるかもしれません。
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HATA行政書士・中小企業診断士事務所
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