コワーキングスペースUmidassを2015年から運営していて、コワーキングスペースのポータルサイト「コワーキングジャパン」の運営をしているので、コワーキングスペースの開業相談をよく受けます。何度も同じ話をしているので、いつも伝える内容をブログ、動画として投稿してしまいます。




コワーキングスペースって儲かるのか?と言う質問って答えるのが難しい

「儲かるか?」という単語はよく使いますが、質問されたときにどう答えたら良いのかって難しいです。それは、「儲かる」っている状況がどういう状態なのかというのは人それぞれだからです。

凄く乱暴に言えば、「儲かるも儲からないもあなた次第」ってことなんですが、それだと話が終わってしまうので。もう少し掘り下げて説明をしていきます。

コワーキングスペースと一口に行っても、立地、規模、条件もさまざまなので、一概には回答がしにくい

コワーキングスペースと言っても、その運営形態はさまざまです。私が運営しているコワーキングスペースUmidassのように、郊外の休眠施設を活用しているスペースもあれば、渋谷や新宿の一等地で大きなスペースを借りて運営しているスペースもあります。

ただ、うちに相談に来る多くのケースは、Umidassのような小規模なスペースから中規模程度のものを想定されているケースが多いです。

オーナーとして左うちわで悠々と過ごせたり、多店舗展開できるほど儲けることはできないけど、生活するくらいはできるんじゃない

というのが、私の結論です。ただ、お金を儲けるというビジネスという観点だけを見るのであれば、同じ労力やリスクを背負うならもっと他の商売があると思います。

ちなみにコワーキングスペース運営についてもっと詳細を知りたい方は、下記の書籍も非常に参考になります。



コワーキングスペースUmidassの場合

実際、私が運営しているコワーキングスペースUmidassの場合ですが、実際の売上と経費は売上:40~50万円/月 経費:30~40万円という感じになっていて、スペース運営単体で赤字にはならないようになっています。もう少し詳しく書くと。

売上詳細

売上項目売上金額
月額会員の利用料15~25万円
ドロップイン利用5~10万円
レンタルスペース、会議室利用10~15万円
そのほか0~5万円
合計40~50万円

経費詳細

経費項目経費金額
人件費(オーナー分除く)15~20万円
家賃・光熱費8~10万円
その他経費5~10万円
合計30~40万円

というような感じです。ちなみに、コワーキングスペースUmidassの場合、マンパワーの投下などによる売上を上げる取り組みはあまりしていないです。ほぼ、ホームページ経由の集客のみです。以前は、イベント開催などによる売上などもありましたが、現在は、そういった取り組みをしていないです。その理由などについては別の機会にお伝えしたいと思います。

コワーキングスペースを運営するのであれば、スペースが必要と思う想いや何かしらの強みが必要だと思います。

上記のように赤字にはなりませんが、儲かるというレベルでもありません。次回に書こうと思いますが、私やスタッフは、スペース運営に対して、大きなパワー投下をしていない状況ですので、イベント開催等、もっとスペースの売上向上にパワー投下をすれば、もう少し売上向上は見込めると思いますが、それでも限界があると思います。

ですから、お金のことだけでコワーキングスペースを運営するのは難しいと思います。もちろんスペース運営だけでもっと利益をだしているスペースもありますが、全体からするとその割合は少ないと思います。

ですが、コワーキングスペースを必要なスペースという想いがある、他の事業に対してプラスの価値がある、経費面で有利な条件があるといった運営上の強みが必要だと思います。

コワーキングスペースは、必要な経費やリスクは割とはっきりしていて、そこに対してどういった強みでビジネスとして成立させるのかという形になります。次回以降は、そのあたりのことを説明していきたいと思います。

ちなみに初回30分~1時間程度でしたら、無料で相談を受けています。一定以上の相談の場合には、中小企業診断士への相談として30分1万円をいただいています。