大阪府や豊中市でこれから創業・起業を考えている方から、
「創業するときに使える補助金はありませんか?」
というご相談をいただくことがあります。
創業時の補助金というと、国の補助金を最初に探す方が多いのですが、実はもう一つ確認していただきたいものがあります。
都道府県や市区町村が独自に実施している創業・起業支援の補助金です。
自治体によっては100万円~300万円程度の補助制度が設けられていることもあり、店舗の開業、事務所の開設、新しい商品・サービスの立ち上げなどに活用できる可能性があります。
一方で、自治体の補助金には「募集期間が短い」「年に1回しか募集されない」「自治体によって制度の差が大きい」といった特徴があります。
そのため、豊中市や大阪で創業を考えている方には、実際に創業してからではなく、創業場所や時期を決める段階で補助金を調べておくことをおすすめします。
国の補助金だけでは創業時に使える制度は限られる
国ではさまざまな中小企業向け補助金が実施されています。
しかし、「これから会社を設立する」「これから店舗を開業する」といった一般的な創業時に利用できる制度は、それほど多くありません。
代表的な制度の一つが「小規模事業者持続化補助金<創業型>」です。
創業者にとって利用を検討しやすい制度ですが、当然ながら要件があります。また、購入したい設備や取り組みたい事業、創業するタイミングによっては制度と合わない場合もあります。
そこで国の補助金とあわせて確認しておきたいのが、創業する地域の自治体が独自に設けている補助金・助成制度です。
豊中市には「スタートアップ支援補助金」がある
例えば、当事務所の拠点がある大阪府豊中市では、2026年度に「豊中市スタートアップ支援補助金」が実施されました。
2026年度の制度では、補助率3分の2、補助上限額200万円となっています。
また、すでに事業を行っている事業者だけではなく、一定の要件を満たせば、これから豊中市内で法人を設立したり、事業所を設置して開業したりする計画を持つ方も対象となります。
創業時には、店舗や事務所の準備、設備、商品・サービスの開発など、まとまった資金が必要になります。
200万円規模の補助制度を利用できる可能性があるかどうかは、創業時の資金計画にも大きく影響します。
ただし、「豊中市で創業すれば200万円がもらえる」という制度ではありません。
対象者、対象事業、対象経費などの要件があり、審査もあります。利用を検討する際には、その年度の最新の公募要領を必ず確認する必要があります。
創業補助金は自治体によって大きく違う
注意したいのは、豊中市のような創業支援制度が、すべての市区町村に用意されているわけではないことです。
創業支援に力を入れている自治体もあれば、創業者が利用できる補助制度がほとんどない自治体もあります。
また、
- 店舗改装費を支援する
- 事業所の家賃を一定期間支援する
- 新商品・新サービスの開発を支援する
- 特定の業種や地域への出店を支援する
など、制度の内容も自治体によって異なります。
そのため大阪で創業する場合でも、「大阪府にどのような制度があるか」だけを見るのではなく、実際に事業所を設置する市区町村まで確認することが重要です。
場所が決まっていないなら周辺自治体を比較する方法も
これから創業する方で、まだ店舗や事務所の所在地を決めていないのであれば、近隣自治体の創業支援制度を比較してみるのも一つの方法です。
例えば、豊中市だけでなく、周辺地域を含めて複数の候補地があり、事業を行ううえではどこに事務所を置いても大きな違いがないケースです。
A市には利用できそうな創業支援がない。
B市には50万円程度の支援制度がある。
C市には100万円、200万円規模の利用可能性がある。
その他の条件がほぼ同じなら、こうした創業支援制度も所在地を決める判断材料の一つになります。
特に、コンサルタント、士業、IT関連、デザイン、Web関連など、必ずしも人通りの多い場所に事務所を構える必要がない事業では検討する余地があります。
一方、飲食店や小売店などは、商圏、人通り、顧客層、競合、家賃などの方がはるかに重要です。
補助金をもらうためだけに、事業上不利な場所を選ぶことはおすすめできません。
補助金はあくまで、創業場所を決める複数の条件の一つとして考えるべきです。
大阪市だけでなく大阪府内の周辺自治体も調べる
大阪で創業すると考えると、まず大阪市内を候補にする方も多いと思います。
しかし、事業内容によっては大阪市内に事務所を構える必要がない場合もあります。
そのような場合には、豊中市をはじめとする大阪府内の周辺自治体について、
「○○市 創業 補助金」
「○○市 起業 補助金」
「○○市 開業 補助金」
などで検索してみることをおすすめします。
補助金だけでなく、創業相談、創業セミナー、インキュベーション施設など、その自治体がどの程度創業支援に力を入れているのかを知る材料にもなります。
自治体の創業補助金は募集時期に注意
地方自治体の補助金で特に注意したいのが募集時期です。
国の大型補助金では、年間に複数回公募される制度があります。
一方、地方自治体独自の補助金は、年度予算に基づいて年1回程度の募集となるものも少なくありません。
募集期間も限られているため、
「創業することが決まったので補助金を探してみたら、すでに今年度の募集が終了していた」
ということが起こります。
実際、2026年度の豊中市スタートアップ支援補助金も、募集期間は2026年2月2日から3月27日まででした。
8月に制度を知っても、2026年度分には申請できません。
だからこそ、来年創業する予定の方にも、今年の制度を調べていただきたいのです。
来年創業する人こそ「今年の補助金」を調べておく
自治体の補助制度が翌年度もまったく同じ内容で実施される保証はありません。
予算や政策によって、制度が終了したり、補助金額や要件が変更されたりする可能性があります。
それでも、過去の制度を確認することには意味があります。
例えば、
「例年どの時期に募集されているのか」
「創業前でも申請できるのか」
「どのような経費が対象なのか」
「どのような事業が求められているのか」
といったことを事前に把握できます。
今年の制度を調べ、必要であれば市役所や商工会議所などに相談しておけば、翌年度の制度が発表されたときにも早く動くことができます。
設備を買った後では補助金を使えないことも
創業相談では、
「すでに店舗を契約しました」
「内装工事を発注しました」
「設備を購入しました」
「この費用に使える補助金はありませんか?」
という相談を受けることがあります。
しかし、多くの補助金では、申請や交付決定より前に契約・発注・購入したものは補助対象になりません。
そのため、
「お金を使ってから補助金を探す」のではなく、「お金を使う前に補助金を確認する」ことが重要です。
もちろん、事業を始めるために絶対必要な設備を、補助金のために何か月も待つことが正解とは限りません。
一方で、「すぐには必要ないけれど、将来的には導入したい設備」などであれば、補助制度の募集時期を確認してから購入するという判断もできます。
豊中市・大阪で創業するなら補助金だけでなく資金計画も一緒に考える
創業時には補助金だけでなく、自己資金や日本政策金融公庫などからの創業融資、毎月の固定費、開業後の運転資金なども考える必要があります。
補助金は原則として後から支払われるため、「200万円の補助金が採択されたから、手元に200万円なくても事業ができる」というものではありません。
また、補助金をもらうこと自体が創業の目的になってしまってもいけません。
まず、
どのような事業をするのか。
どこで創業するのか。
いくら必要なのか。
自己資金はいくらあるのか。
融資はいくら必要なのか。
そのうえで利用できる補助金はあるのか。
という順番で考えることが重要です。
当事務所では、豊中市をはじめ大阪府内で創業を予定されている方について、事業計画や資金計画、創業融資、利用可能性のある補助金などを含めた創業相談に対応しています。
「来年創業したいけれど、今から何を準備すればいいのか」
「豊中市や大阪府で利用できそうな創業支援制度を知りたい」
「店舗や設備を契約する前に、補助金の可能性を確認しておきたい」
といった段階でも構いません。
創業してお金を使ってしまってからでは利用できない制度もありますので、できれば創業準備の早い段階でご相談ください。
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